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茶色い紙に鉛筆で書かれた日本語の縦書き文字と、2本の黒い鉛筆。イタリアの鉛筆で文字を描く喜びをテーマにしたカリグラフィー作品です。

イタリアから来た鉛筆

The Story

文字を書く、いえ、私にとっては文字を描くということなのだけど、描く道具が決まっているわけではありません。
鉛筆に始まり、万年筆、マーカー、シャープペンシル、色鉛筆、筆ペン、クレヨン・・・
どの筆記具にもそれぞれの特徴があり、その日の気分によってどれを使おうか決めています。

割と太めの鉛筆が好きだと思っていましたが、最近は太さや素材についても、随分と自分の枠は広がり自由になった気がします。

毎年12月に、東京で”TOKYO ART BOOK FAIR”という、アジア最大のブックフェアが開催されます。世界各国からの出展が集い、とても賑わいます。
とても楽しみにしていて、ここ4年間くらいは連続で訪ずれいています。
ブックフェアというくらいだから、もちろんブックの展示や販売が中心なのですが、少しの割合で関連するグッズ、トートバッグや文具や雑貨なども販売するブースも増えました。

一昨年、その一角にあるイタリアからの出展していたブースに立ち寄ると、イタリア語の本が並ぶ中に鉛筆が売られていました。
その一本を手に取ってみたら、これがなんとも美しい!
持った感じもデザイン、長さや重さがスタイリッシュ。さすがイタリア文具だなあ〜と1本だけ購入して帰宅しました。

家について紙に線を書いてみたら、その感触がこれまた素晴らしくて、慌てていろんな紙に書いてみたら、まだまだ素晴らしい。
大事に使っていたのだけれど、この1本がなくなったらどうしよう、と思い、必死でオンラインショップなどを探したのだけれど、どうしても見つからない。

そんなふうに大事に大事に使っていたら、昨年、同じ展示会に再出展をされることがわかり、連絡をとりました。

これまで使った鉛筆の中で一番素晴らしいと思うこと、昨年うっかり1本しか買わずに後悔していること丁寧にお伝えして、今年もこの鉛筆を販売してほしいとお願いしました。
無事、昨年東京で再会して数本の鉛筆を売っていただきました。

その鉛筆は、絵を描いても文字を描いても、私をワクワク、ドキドキさせます。

たかが鉛筆なのだけど、1日の終わりに、自分が最高に気持ち良いと思う道具で、自由な形で、自分の心に浮かんだ言葉をちょっと書いてから寝る。
私は夜、この鉛筆を持ったあとは、スマホも見ません。

こんな大事な時間に寄り添ってくれる鉛筆に感謝します。

今後、ミラノにいく機会がもしあれば、私は間違いなく買いに行くでしょう。
大丈夫です。鉛筆に施されているデザインはなんと住所なのです。

この鉛筆を持って、Google Mapを持って、買いに行きます。

Visual Story Details

Subject:茶色い紙に鉛筆で書かれた、日本語の縦書き文字と、2本の黒い鉛筆。

Mood:偶然の出会いへの感動と、お気に入りの道具と過ごす、一日の終わりの静かな満足感。

Theme:偶然出会った道具への感動と、1日の終わりにお気に入りの道具で文字を描くという、小さな習慣の喜び。

Artist:Kazue Shima (Visual Story Artist)

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