食べること
猫の切り絵を貼ったブックカバーの写真

体重計というパートナー

20代の頃に私の友達がいたとしたら、
それはきっと体重計だったと思う。

誰よりも信頼できて、世の中で一番嫌いなパートナー。
絶対ウソもつかない代わりに、私に一番冷たい。
私のことを誰よりも正確にわかっているのに、私に興味は無い。

無機質で、乗るとちょっと軋んだ音がして
1日の最後に「今日のあなたは54です」と、私を数字で表す。
毎日番号をつけられているような気分になる。

朝は友には近づかない。
友に寄り添ってもらうのは夜と決めていた。

喜ばせてくれるのも、突き放されるのも、夜にすれば
後は空腹を抱えながら、なんとか寝てしまえば
次の日にリセットされるから。

でも、夜に冷たい仕打ちを受けた次の日の朝は
朝陽が差し込めば差し込むほど、そらぞらしい一日になってしまう。

私の全ては、夜にあった。

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