このすごいタイトルは、そうね、谷川俊太郎だよね、と
初めて本を開いてみて気づいた。
本文は精興社書体で書かれていた。
谷川さんの詩と精興社書体という最強の組み合わせ。
この書体でなくてはこの詩集はありえなかったのかもしれない。
谷川俊太郎+精興社書体=幸せ。
最近は、この”精興社書体センサー”みたいなものが稼働している気がする。
この書体で書かれた本を探しているのではなく
この書体で書かれた本が手元にやってくる。
書体だけではなく、こういうことありませんか?
自分の手元に集まってきてしまうもの。
書体の話で始まってしまったけれど、
この中の
「午後二時の」という詩の頭がすごい。
午後二時の太陽は
明るいばかりで・•
この二行がたまらなく好きだ。
読んだ瞬間に、色や温度や匂いを想像してしまった。
いいなあ・・「午後二時の太陽」なんていうネーミングの何かがあったら
手元に置きたくなるなあ。
もちろんこの本のタイトルである
「ひとりでこの世に」の詩はとんでもなく素敵で
ちょっと息するのも止まるほど。
谷川さんは、詩は書きたいことがあるわけではなくて、
空気みたいにこの世の中にある文字を見つけて拾い上げて
書き出しているだけだ、とおっしゃる。
見えない文字を可視化している、ということなんだろうけど
その手順や理由はご本人も全くわからないらしい。
そんなことができる人がこの世を去った時
あれほどのニュースになったのは納得。
是非、精興社書体で書かれた「午後二時の太陽」
という文字を見てください。




